安田まゆみの元気が出るお金の相談所公式ブログ

親の「預金の凍結」

今回は、判断能力が低下すると、資産が凍結されてしまうというお話です。

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ここでいう「資産の凍結」とは、本人が窓口に行っても預貯金が引き出せない状況になること。
また、アパートを売却したいと思っても、本人の意思確認ができないために、売却できないことを指します。
今回は、実際にご相談者の親御さんが預金を凍結されてしまった、という事例について、許可を得てお伝えしていきます。

【A子さんの場合】
ご夫妻で仲睦まじく暮らしていたA子さん夫妻。
ある冬の週末、夫が玄関先で突然倒れてしまって、救急車で搬送、そのまま入院。
医者から意識の回復の見込みのないことを聞かされたA子さんは、突然の出来事に、おろおろするばかり。
遠くから駆け付けた子ども(ご相談者)に「お父さんがいなくなったらどうしよう」と何度も不安を口にしていたそうです。
週が明けた月曜日の朝、A子さんは子どもに言わずに近くのメガバンクに、夫の通帳と印鑑をもって、お金をおろしに行きました。A子さんは、夫のキャッシュカードの暗証番号を知らなかったからです。
銀行の窓口の担当者は、本人でないとお金は下せないことを告げました。

すると、A子さんは、
「夫が重篤で、意識が回復しない」
「このままだとしばらくは入院が続く」
「最悪は、亡くなってしまうだろう」
「だから、お金が必要になるので、おろさなければならない」
のだと、言ったそうです。

ここまで話せば、銀行員も納得して、預金を引き出してくれるだろうとA子さんは思っていました。
ところが行員は、「この通帳の口座は、ご本人が元気になられるまで凍結させていただきます」と言ったのです。
銀行としては、当然な行為と言えるでしょう。
本人に意識のない状態であって、回復の見込みがないと聞いた以上、資産の凍結を計らなければ、その口座が悪用されないとも限りません。銀行の責任を後で問われることになりかねないので、銀行は銀行を守る意味でも、慎重に行動することになるのです。
納得のいかないA子さんは、銀行で粘りますが、それも無駄に終わりました。
銀行から帰ってきたA子さんは、子どもにその顛末を話しました。子どもたちはびっくりするやら驚くやらで、もう一度、A子さんと一緒に銀行に行きました。
そこでわかったことは、銀行がいう口座の「預金の凍結」は、すべての取引が停止されるということです。
キャッシュカードの暗証番号が後でわかっても、引き出すことはできませんし、何より、今まで夫の口座から引き落とされていた光熱費や水道代、固定資産税などの自動引き落としもできなくなることがわかりました。
幸いにもA子さん自身がある程度の資金をお持ちでしたので、入院費用や治療費、光熱費などを振り込む形で対応することを家族で話し合いました。
夫のほかの銀行の口座については、キャッシュカードの暗証番号のメモを気長に探すことになったそうです。

この話は、昨年、冬の首都圏での話です。
地方に住む別のご相談者の親御さんが似たような事例で窓口に駆け込んだときは、そのお子さん(ご相談者のこと)に電話がかかってきて、親御さんがこんなことを言っていらして、これ以上窓口で粘られると口座を凍結することになると連絡がきたそうです。そこで、銀行に駆け付け、何とか口座を凍結せずに済んだという話も聞きました。
地方銀行だけでなく、メガバンクも対応が少しずつ変わってきて、すぐには、凍結させないようにしているらしい、という情報もありますが、支店によって、対応がまちまちで、まだ、「凍結されないので安心してください」と言えるような状況ではなさそうです。
自分の親の財産は、家族で守らなければなりませんので、金融機関とのお付き合いは、十分気をつけていきましょう。

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