安田まゆみの元気が出るお金の相談所公式ブログ

自分でできる「老後不安」を減らす方法(その2)

先週のブログで、自分自身で「老後不安」を減らす方法が2つありますと伝えしました。
その一つが「年金の額を把握すること」だと。
前回はそれについて、お伝えしました。

今回は、続きで「ご自身の勤め先の退職制度と退職金を知ることが、老後不安を減らすことにつながる」という話をします。

退職金制度は、法律で決められているわけではありません。
ですので、退職金のルールは会社ごとに異なっています。

50代の方にお尋ねします。
お勤め先の退職金制度をご存知でしょうか?

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一時金としてだけの退職金でしょうか?
それとも一時金と年金として、一定期間支払われる制度でしょうか?
まったく支払われない会社ですか?
最近は、給与に上乗せする「前払い退職金」という制度もあります。
さて、あなたの会社は、どのような退職金制度なのでしょうか?

一時金の場合、多くの会社では、勤めていた時の給与額と在職していた期間をもとにして計算されます。
会社の「退職金規定」を見れば自分でもある程度は計算できます。

退職一時金と退職年金が併用されている場合は、一時金と年金の割合は、あらかじめ決まっていることもあれば、自分で配分できることもあります。

自分で配分する場合の注意点は、税金の控除を上手に利用することです。
退職一時金も年金での受け取りもどちらも税金がかかります。

退職一時金には、所得税と住民税がかかりますが、「退職所得控除」という控除がありますので、一定の金額までは税金がかかりません。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm
(国税庁 タックスアンサー 「退職金を受け取ったとき」)

★退職金控除額計算式は次の通りです。
勤続年数20年以下   40万円×(勤続年数)
勤続年数20年超    800万円+70万円×(勤続年数-20年)

例えば、
勤続年数が30年の人の場合の退職所得控除額は
800万円+70万円×(勤続年数-20年)=800万円+70万円×10年=1,500万円

退職金の金額が、控除額以下であれば、税金がかかりません。

オーバーした分についても課税対象となるのは2分の1となっており、税金の負担がかなり軽減されている仕組みとなっています。

退職所得の金額は、原則として、次のように計算します。
(収入金額(源泉徴収される前の金額)-退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額

同じように退職金を年金として受け取る場合、「公的年金等に係る雑所得」として扱われますが、公的年金と同じようにこちらにも控除金額は、あります。
https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/1600.htm

退職所得控除のように額は大きくありませんが、
65歳未満の方の場合、公的年金等の収入金額の合計額が70万円までの場合は、所得金額は0です。

退職金を年金で受け取る場合、会社で退職金原資が受け取り期間中も引き続き運用されるため、受け取り総額は「一時金」よりも多くなることになります。運用率は企業によって異なるのですが、1~2%程度の会社もあります。銀行の定期預金に比べてはるかに魅力的に映るため、選択の自由があるなら「年金」で受け取りたいと考える人が多いです。

でもね、ここで忘れてはいけないのは、社会保険料という存在です。

65歳までの間、再雇用で働く場合には、社会保険に加入しているので、退職年金を受け取っても社会保険料に変化はないのですが、65歳から公的年金をもらうようになった時には、公的年金と年金形式で受け取る退職金の金額が社会保険料を決めるベースの金額になるので、一時金で受け取る場合と比較すると、高い保険料額を納めなくてはなりません。

老後に引かれる社会保険料について考えておかないと、手取り額が少なくなって、こんなはずではなかった~ということになりかねません。

一時金でもらうのか、年金としてもらうのかは、公的年金の額や退職金の運用率、社会保険料などを総合的に考えていかなくてはいけません。
受け取り方って、本当に慎重に考えないとならないんですよ~。

後から、しまった!と思っても、取り戻せないです。
どうしたら良いか迷ったら、決める前に専門家(安田のような)に相談に行ってほしいです。

そのためにもまずは、ご自身の退職金の額、退職制度を把握する必要がありますね。
退職後の老後計画を立てるのであれば、まずは、そこから。
自分で把握できれば、老後の漠然とした不安は、少しは軽減されると思います。

PS
最近、在職中に「前払い退職金」として支払う退職金制度を導入する会社が増えています。
退職金を毎月の給与や賞与に上乗せして「報酬」に組み込んでしまう方法や「確定拠出年金」の掛け金として支払う方法で、実施しているところが多いです。
給与として受けとると、所得税、住民税、社会保険料が差し引かれてしまいます。前払いをしない場合の退職金に比べて手取り額が減ってしまうわけです。あまりお得とは言えないです。
一方、「確定拠出年金の掛け金」として受け取る場合には、その全額を運用に回すことができます。確定拠出年金は国が定めた法律で、60歳までは引き出せないという制限はあるものの、運用にあたっては非課税ですから、税金や社会保険料はかかりません。
前払い退職金を導入した会社が社員に対し、給与への上乗せか、確定拠出年金の掛け金かを選ばせることもあるので、良~く考えて結論を出しましょう。専門家への相談も不可欠ですよ。

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